スウェーデン、繊維製品のNPE禁止を提案

スウェーデンはこのほど、欧州化学品管理局（ECHA）に対し、NPEを含む繊維製品の欧州連合への輸入を禁止するための文書をスウェーデン化学品管理局（Kemi）が作成し、2012年8月までにECHAを提出することを通知した。

スウェーデンの動きは最終的には、EUがNPEを含む市場販売を全面的に禁止することになるだろう。織物Kemi氏は、禁止令を欧州の「化学品登録、評価及び許可規則」（REACH法規と略称する）に組み入れるには、2年しかかからない可能性があると見積もっている。

NPEは紡績業において捺染、洗浄の工程に広く応用されている。紡績業以外にも、NPEは界面活性剤、洗浄剤としても使用できる。この物質は環境に入ると、毒性の強い環境ホルモンであるNP、すなわちノニルフェノールに急速に分解される。EUによるNPEの使用制限及び例外状況はREACH法規別紙XVIIに記載されている。付属品にはNPEを市場に投入してはならないことが明記されており、織物や皮革加工、金属加工などに使用する場合、その濃度は品質の0.1%を超えてはならない。織物及び皮革加工において、NPEを廃水中に放出しておらず、また、これらの物質を完全に除去できる特別な廃水処理システムがあれば、使用するNPE濃度は許容レベルを上回ることができる。

各種の研究により、NPE排出の濃度が低くても、極めて危険性があることが明らかになった。発生した環境ホルモンが食物連鎖に入ると、食物連鎖によって段階的に増幅される。

スウェーデン関連書類提出後、ECHAが禁止されると市場NPEを含む織物を販売することは、我が国の多くの紡績企業に重大な影響を与えるに違いない。

検査検疫部門は関連企業に提案：EU法規の動的変化に密接に注目すると同時に、代替原料を積極的に探し、輸出ルートを開く、環境保護意識を確立し、安全管理を強化し、廃水を低減し、スクラップ環境汚染製品の検査に力を入れ、成分の残留や基準超過による輸出の阻害を避ける。